こもれびログ 〜ニューヨーク在住プロダンサーの日々〜

私の目線から、きらきらと輝く毎日について。

ヨーロッパツアー13日目。6都市7公演!ツアーの1日はどんな感じ?ドイツで英語は使えるの?[Europe Tour Day 13. Wels - Fürth - Balingen - Lörrach - Singen - Remscheid]

 

こんにちは!皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

何日間もドイツ街中にいつつも、未だにドイツ料理らしきものにありつけていない私たちです… ソーセージにかぶりつき、ビールを盛大にジョッキで飲む日はまだ先のようです。

 

今日は途中経過ということで、ツアー中の流れや先々で気付いたことなどを書いて行きたいと思います!

 

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3回の公演を行ったドイツの市立Fürthシアター

 

ツアー中の大まかな1日の流れ

ツアー前半は一つの都市に何日間か留まってリハーサルをしていたので、結構ゆっくりと時間を使って時差ぼけを直したり体調を整えることができました。最近のツアー中盤あたりからは1日ごとに違う都市に移動・公演があるのであっという間に1日が過ぎてしまう感覚です。

 

参考までに移動のある1日のスケジュールを挙げるとこんな感じです。

 

7:30 - 起床

8:00 - 朝ご飯・部屋の荷物をまとめてチェックアウト

9:00 - バス出発(目的地によって出発時間が早くなったり遅くなったりします)

13:30 - ホテルに到着

15:00 - 劇場到着(劇場へのコールは公演時間によって少し違ってきます)

15:30 - 照明調節や劇場ごとに異なるステージ上のマークなどのチェック

17:00-18:00 - 休憩・ヘアメイク

18:00 - カンパニークラス・最終点検など

19:30 - 公演

21:00 - 公演終了

 

と、こんな感じで毎日が進んでいくので、ゆっくり観光する時間があまりないのが現実です。

ですが、このツアーで多くの都市に行けること、街の雰囲気の違いやヨーロッパらしさを少しの空いた時間でも味わえるのが魅力かなと思います。

 

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ホテルから見えたLörrachの街並み

 

ドイツ語話せないけど、英語は通じるの?

ドイツ行くけど、ドイツ語話せないんですけど〜〜?!

個人的にツアー前にちょっと心配だったのがコミュニケーション。

でも結論を言うと、英語が話せればそこまで心配することはなさそうです。

 

少し単語がわかればコミュニケーションの幅が圧倒的に広がることを感じたので、

時間がある際には基本的な言葉を覚えておくと◎!

 

大体のレストランで英語のメニューがあったり、英語が話せるウェイターさんがいたり、

ちょっと言葉が通じてなさそうでもジェスチャーで意思疎通をはかったり、

お持ち帰りをしたかったら"Take Away (テイクアウェイ)"を言っておけば何とかなります。

 

そう。コミュニケーションは何とかなります!!!

 

ドイツのお酒コーナー

多種多様なお酒が並ぶスーパーのお酒コーナー

物価はニューヨークと比べると安め。スーパーでテキーラが買える!

お店で売っているもの、特に野菜や果物はニューヨークに比べると安い!

そしてお酒、特にワインがすごく安い&美味しい!

 

どのスーパーに行っても、お酒のコーナーの輝きが半端ではない。と言うのも、

ハードリカー(ウォッカテキーラなど)が酒屋さんに行かなくとも、

スーパーで手に入ってしまうので、ついつい見に行ってしまいます。笑

 

ツアーの初めに買った赤ワインのボトルは5ユーロくらい。

日本円だと650円くらいのワインがそこそこ美味しいんです。素晴らしい。

 

食べ物のレポは違う記事で紹介したいと思っているので、お楽しみに!☺︎

 

途中経過としては短めですが、今日はこの辺で〜!

あと残り10公演ほど、頑張ってきたいと思います。

 

ではでは。

 

Mamiko

ヨーロッパツアーの始まり。オーストリア、ウェルス [Eupope Tour - Austria, Wels]

 

しばらく時間が空いてしまいましたが、お久しぶりのブログです。

昨年後半は色々とバタバタしてしまい、夏から更新が止まっていましたが、

今年はたくさん情報を発信できるように楽しみながら更新していきたいと思います!

 

さて早速ですが、、、

私は今働いているダンスカンパニーと共に、約1ヶ月のヨーロッパツアー中です。

1月5日から1月30日まで、オーストリアとドイツの都市を周ります。

 

初日から来週の月曜日夜の本番初めまではオーストリアでのリハーサルがあり、

今はそこで照明さんや衣裳さんを含んだ全体的な調節、最終的なショーの流れのリハーサルなどをしています。

 

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現在リハーサルを行なっているオーストリアの街、ウェルス。
月曜夜にツアー公演初の幕が上がります。

朝ご飯何食べてるのか〜とかツアーはどんな過ごし方をするのか〜とか、

私にとって初めてのヨーロッパツアーをダイレクトにお伝えしていきたいと思います。

 

今日はリハーサル2日目!という訳で、1日目の疲れが少し出てきていますが、

怪我などないように気をつけつつ今日1日を過ごします☺️

 

今日は短めですがご報告まで!

Instagramでの更新の方が多めなので、そちらも覗いてみてください。

https://www.instagram.com/mamiko.nakatsugawa/

 

それでは〜!

 

Mamiko

自分で”ブラック企業”を作り出してしまいやすい。フリーランサーと心身の健康。[Freelancer & Mental/Physical Health]

こんにちは、まみこです。

 

ニューヨーク州の4年大学を卒業してからはずっとフリーランサーとして活動してきた私。

ダンサーとしての仕事はもちろん、モデルや女優としてもキャリアをかさねて、

2020年の6月にO1B(アーティストビザ)と呼ばれる特殊技術者が取ることのできるビザを取得することができました。

そのことについてはまた違う機会にお話ししたいと思います。

 

フリーランスのアーティストとしてキャリアを積むため、ビザを取るため、物価の高い都市ニューヨクに住み続けるため、と、

大学を卒業したあとすぐは空いている日にちを全て潰して、とにかくとにかく自分が輝ける場所を毎日探していました。

 

スタジオで座って休むダンサー

Photo by Zyanya BMO

これはどんな種類のフリーランサーの方にも同じことが言えると思うのですが、

私たちには企業で働く方達のように決まったスケジュールがほぼありません。

 

私がここ2〜3年、自分自身の行動を省みた時に、

”ああ、私、自分自身でブラック企業になってたな”と思ったのです。

 

  • 分刻みのスケジュールを組む
  • 仕事をしていないとなんだか心配になる
  • 休日を潰したり、オーバーワークして、必要以上に働いてしまう
  • 体調を崩し続ける
  • 思考がネガティブになったり狭くなったりする

などなど。

 

友達や周りにいる人から”それはやりすぎだよ”と言われても気づかなかったり、

自分の体調や心の状態を犠牲にしてまで仕事に身を注いでしまったり、

プライベートと仕事の距離が近いフリーランサーは結構こんなことをしてしまいがちなのではないのかなと、私の経験上、とてもそう思います。

 

それが上限を超えるとどうなるのか?

 

休養不足で大きな怪我につながったり、体調が悪化したり、治癒力が低下したり、

長期間にわたってケアをしなければならなくなるため、逆に仕事に大きな影響を与えてしまうのです。

 

私は2019年の終わり頃からずーっと体調が悪く、こんなのちょっとした風邪!!といって、

あまり体調管理や休息を取らずにガンガン仕事を入れていた結果、

2020年始まってすぐ、高熱・鼻水・咳という症状がひどいインフルエンザにかかってしまい、治るのにもすごく時間がかかったのを覚えています。

 

その時に、”ああ、TOO MUCH(やりすぎ)っていうのはこのことか”と身を持って感じました。

 

今年に入り、コロナが落ち着き始めて仕事がまた忙しくなり始めた時から、

”必ず週に1日は休息のための休みを作る”と決め、自分の心身を労ることにもっとマインドフルになりました。

 

”時間があるから”と言って予定を詰め込みすぎることも、

この予定でちゃんと自分の全てを発揮できるように休息が取れるだろうか?

仕事をするために最初に片付けなくてはならないこと(洗濯、掃除)もできるだろうか?

そんなことを考えられるようになりました。

 

やりたいこともやりつつ、でもしっかりと心と体のためにも時間をとる。

逆に何をやりたいのか、どういう時間の過ごし方をしていきたいのか、というのが、

限られた時間の中ではっきりしてきたような気がします。

 

 

どんな仕事をしたいのか、自分を自分で縛っていないか、どんなふうに生きていきたいのか、と言うのをはっきりさせない限りは、

自分で自分のためにBoundary(自分がよしなしを決めるリミット)を作ってあげられず、

自分自身で”ブラック企業”を作り出してしまうのではないのかと思います。

 

フリーランサーのみなさん、もっと”我がまま”になっていい!!!

もっと自分に時間を使ってあげてください。

 

今少しでも、”ちょっと辛いな”、”次の休みがいつかわからない”、

そう思う瞬間があるのなら、一度スケジュールを見直してみてください。

 

8月という新しい月、何かに気づけるきっかけになれば嬉しいです。

 

それでは、今回はこの辺で!

 

Mamiko

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ダンスカンパニーのツアーって、どんな感じ? in Lewiston, NY [Dance Company & Tour]

皆さんこんにちは!

あっという間に夏本番になってきましたね、、、

 

ニューヨークのダンスやシアター、エンターテイメントのビジネスが

だんだんと日常に戻り始めている今日この頃。

 

丁度今、私が現在所属しているカンパニーがツアーの真っ最中と言うことで、

ずっとお話をしたかったダンスカンパニーについて、

特にツアーの流れについてをお話をしようと思います!

 

緑が豊かなニューヨークの風景

今回お世話になっている宿からの眺め。

 

私が今働いているカンパニーはJon Lehrer Dance Company (JLDC)と言って、

モダンダンスとジャズダンスをベースに、物理学的に動きを捉え、コントロールするテクニックを使うとてもアスレチックでダイナミックな動きが特徴のカンパニーです。

 

参考までにリンクを載せておきますね!

JON LEHRER DANCE COMPANY - The Company

 

ツアーと言うと何ヶ月と時間をかけて何箇所も違う場所に行って公演をするイメージがありますが、

私たちのカンパニーは大体短くて1週間、長くて1ヶ月ほどのツアーがメジャーです。

 

現在のカンパニーの拠点がニューヨークシティーなので、

ティーから離れてリハーサルをしたり、マスタークラスを行ったり、パフォーマンスをしたりするのをまるっと含めて、私たちはツアーと呼んでいます。

 

今回は2回のパフォーマンスを含む12日間のツアーで、

1つは30分ほどのレパートリーを抜粋した公演、もう1つは1時間ほどの完全にオリジナルな公演。

2回あるパフォーマンスの公演内容と公演場所がまるっきり違うので、ツアーの中でそれぞれの公演に合わせたリハーサルを行っていきます。

 

*レパートリーと言うのはカンパニーが制作した作品のことで、1つあたり2〜3曲で構成されていて、大体各10〜20分ほどの長さです。

 

1日の流れはツアーによって様々ですが、大体5〜9時間ほどのリハーサルを毎日行います。

ツアーによって、高校生や大学生に向けたクラスへのアシスタントがメインでリハーサルは1〜3時間ほど、と場合によって異なってきます。

 

今回は8〜9時間ほどのリハーサルを初めの2日間こなし、3日目に半日のリハーサルを経てからの30分のパフォーマンス。

そこから6日間ほど6時間毎日リハーサルがあり、7日目にリハーサルを経てから1時間のパフォーマンス。

と言う感じの流れです。

 

長いようで意外と短い12日間!!!

今日は10日目の2回目のパフォーマンス前日のリハーサルなので、

たくさん詰め込むことがありますが今日も頑張ってきます!!

 

ダンスのお仕事について、もう少し色々書いていけたら良いなあと思っているので、

これからもブログ、読んでいただけたら良いなあと思います。☺️

 

では、今日はこの辺で!

 

Mamiko

 

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【ダンサーとして、人として。】自粛生活で気付いた、23歳の私にとって大切なこと。

 

お久し振りになってしまいました。

気づけばもう8月。2020年も夏になり、そして秋に向かっていきますね。

 

皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

 

私は元気です。

まだニューヨークシティーに居て、毎日を生きてます。

 

3月からの生活を思い返して見れば、

私の生活は随分と変わってしまったように思います。

 

ダンサーとして仕事をもらう。仕事をする機会を毎日探してバタバタしていた日々から一変、

自分の気持ちと向き合うことが中心となる日々が続きました。

 

まだまだ舞台の世界は元に戻らないかもしれない。

ニューヨークのエンタメ界はかなり打撃を受け、大きな舞台の再開の見込みは2021年以降となっています。

 

今でも、悶々としてしまう時があるのは事実です。

 

ですが、8月の時点で私の身の回りで変わったこと、良くなりつつあることが沢山あります。

 

そして何よりも、私の中でのポジティブな変化があったことが一番大きいかもしれません。

 

今日は今現在の私が、今まで気付くことができなかった

大切なことについて書いてみたいと思います。

 

 

小さな幸せが、全て 

 

コロナに入って仕事がなくなってしまって、イベントもない、友達ともなかなか会えない。

なんだか張り合いがなくて毎日憂鬱になってしまったり。

 

でも、この自粛生活中に、この何でもない毎日の中にある

小さな幸せが全てなんだなと感じました。

 

例えば、美味しいものを食べてほっとしたり、

好きなことを友達や大切な人と共有して笑いあったり、

晴れている空の下で散歩をしたり、

心地よい布団に包まって眠ったり、

知らない人と小さな会話をしたり、

 

本当に小さなことで、幸せになっていいんだな。

小さなことで、心がいっぱいになっていいんだな。

何もしなくても、これで十分と感じていいんだな。

 

何だか一番大切なことに気付けたような気がしました。

 

できることを、こつこつ進める

 

外に出てもやることがなかったり、遠隔でしか友達と触れ合えなかったりすると、

できることが限られてしまっているような気がします。

いつもの生活のリズムではないので、なんだか封鎖的になって、何にも手をつけられないような気持ちになってしまうこともありました。

 

ですが、やれることは探せばどこにでもあるのです。

そして、何をやっても、何を始めても、間違いなどないのです。

 

例えば、今まで読みたかった本を読んだり、

体を鍛えるトレーニングを欠かさずにしたり、

今までやったことのないことをオンラインで学んだり、

捨てられなかった服の整理や部屋の掃除をしたり、

遠く離れた家族や友達と近状報告をしたり、

 

少しづつでいいのです。

こつこつと行動を始めて、重ねていくことが大切なんだと気づきました。

 

焦らない、比べない、間違いを恐れない

 

私の癖:焦ること。

 

どうしても、壁にぶつかると焦って行動してしまうのが私の癖で、

この自粛期間中に何度も焦る気持ちが盛り上がってしまって、

苦しくなってしまったときが幾度とありました。

 

ダンサーとしての仕事のなさや、動いていないことによる体力や筋力の減少、

23歳にもなるのに大人として行動できているのか、これからどうしていくのがベストなのか。

 

焦る&不安になる要素が盛りだくさん。

 

そんな中で気付いたのが、

焦ったら立ち止まること、周りと自分を比べないこと、間違いを恐れないこと。

 

焦って本心でない行動をとってはますます苦しくなってしまうので、

立ち止まってもいいんだよ、と自分に言ってあげることで少し落ち着くことができました。

 

どうしても周りと比べてしまいがちになってしまう時には、

SNSから少し遠ざかってみたり、比べるのは過去の自分とだけ!とルールを決めて、

自分にリマインドし続けることで、比べたくなってしまう気持ちを抑えることができました。

 

間違いを恐れない、というのはどうしても難しいことですよね。

”初心を常に保つこと” ー私もまだまだ練習中です。

間違いに気づいた時に直せる素直さ、間違えてもなんとかなる!と

ポジティブな気持ちを保つことが、新しいドアを開いていく鍵なのだなと思いました。

 

きちんと休む

 

今まであまり寝付くことに重きを置いたことがなく、

(というのもいつも布団に入ると秒で眠りに落ちる&眠いとどこでもすぐ寝てしまうので…)

眠るということがとても難しいということがあまりなかったように思います。

 

ですが、この自粛生活で寝つきが悪くなってしまったり、

眠りに落ちる寸前まで考え事をしていたり。

休む、ということが難しいな。と感じました。

 

休める時に休む。眠れない時には気持ちを落ち着けるために音楽を聴いたり、

ストレッチをしたり、空調を調節したり。よく眠れるように工夫をするようにしました。

 

次の日の気分や、体調も左右してしまう睡眠。

眠れなくても、たくさん寝てしまっても、自分を責めないことも大切だなあと感じました。

 

支えてくれる人、周りにいてくれる人を大切にする

 

この自粛生活で、人との関係性が変わってしまったり、連絡が取りづらくなってしまったり。

色々な変化が人と人との間に起こっていると思います。

 

そんな中でも、気にかけてくれる人、サポートしてくれる人がいるだけで

本当に気持ちがふんわりと落ち着くんです。

一人じゃないと思わせてくれる大切な人、仲間たち、友達、家族。

そんな人たちを大切にすることが私の中で大切なんだなと気付きました。

 

人のことを気にかけるって、簡単なことではありませんよね。

手を差し伸べてくれる人たちがいることって本当に有難いなと改めて感じられました。

 

そんな風に、私も大切な人たちに手を差し伸べ続けることができるように、

気にかけることができるように。と、思いました。

 

 

________

 

 

読んでいる中で、何か共通していること、

同じようなことを感じている方がいたら、嬉しいなと思います。

 

そうでなくても、読んでくださってありがとうございました。

 

秋に向けて、24歳に向けて、新たなドアに向けて、

進んでいこうと思います。

 

 

ではでは。

 

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プロダンサー生活10ヶ月目、無職(仮)になる。

こんにちは、まみこです。

 

最近は暖かくなってきて、もうすぐ夏かな?って気分になりますね。

皆さんはいかがお過ごしですか?

 

今日は、ニューヨークで働くダンサーという視点から、今の現状を単刀直入にお話しようかなと思います。

 

コロナの影響が出てから約3ヶ月。

人が集う場に収益が集中するエンターテイメント業界、特にライブパフォーマンスを主に仕事にしているダンサー、役者、裏方、音楽家、劇場・スタジオ運営者の方はかなりの打撃を受けています。ツアーや公演の延期、それに伴うリハーサルの延期、スタジオの閉鎖、サマーインテンシブの中止、など。

 

私もその一人です。

 

去年5月に大学を卒業して、6月からプロのモダンジャズダンスカンパニーのメンバーとして、米国内のツアー、公演、高校や大学でのレクチャーなどを他7人のカンパニーメンバーと共にしていました。その他にも週末はラテンダンスのカンパニーとのお仕事、他のパフォーマンスのお仕事や短期のプロジェクト、そして2月末にはフィットネスインストラクターとしての仕事を始めたばかりでした。

 

ニューヨークに移り住んでから、がむしゃらに過ごす毎日は過酷で、疲労感たっぷりで、サブウェイで爆睡するのが日課で、ベッドに倒れて朝になって、、、それでも、やりがいのある、学びのあることばかりでした。

 

3月中旬、だんだんとコロナの影響がニューヨークに出始めた頃。いつものように週末のパフォーマンスのために集合場所のハーレムまで言った時でした。その日は初めて、他のダンサーをまとめ、現場やDJの人とコミュニケーションをとるチームリーダーを任せられていた夜で、めちゃくちゃ緊張していたのを覚えています。衣装を車に積んで、さあ現場に行くぞ!って時に、現場から電話が。”今夜からお店一旦閉めることにしたので、また開いた時に連絡しますね”

 

その日はそのままお家に帰って、、、と。変な予感はしていましたが、州から自宅待機の宣言が出て、とりあえず、すぐ終わるのかな?と初めは軽めに受け止めていました。その後の2、3日で状況がかなり深刻になり、これは本当に大変なことなんだ。ということを肌で感じ始めて。その日から次々と仕事のキャンセルや延期のメールが入ってくるようになりました。

 

カンパニーに所属して仕事をするのと、フリーランサーとして仕事をするのを両方していたのですが、どんな仕事であっても、今はダメだ。というのが答えで、決まっていた全てのパフォーマンス系の仕事はキャンセルか延期になってしまいました。

 

ミュージシャンでもこの2020年内のパフォーマンスを中止した方もいますし、今のところブロードウェイの上演も9月まで延期になっていて、とりあえず、私の場合、秋の公演やツアーの日にちはまだあるのですが、確実な対処がない限り、劇場に人を入れるのは難しい。との声が出ています。

 

________

 

コロナで職を失ったパフォーマーや舞台関係者は、一生をかけて職を目指していた人や本気でその技術と向き合ってきた人たちばかり。特に私の周りの若い世代の人たちは、大学卒業して何年かして、本当に就きたかったプロジェクトや舞台に携わろうとしていた人たちばかりでした。このような形で、全ての仕事がなくなってしまうと、やるせなさや、悔しい気持ち、”果たして私に、この仕事に価値が在るのだろうか?”と一瞬、自問自答したくなってしまうような気持ちになるんです。

 

仕事がなくなった今、私だけでなく、同じ立場にいる他のパフォーマー達は、いろいろな事を感じ取っているのだと思います。

 

この先、一年くらいは元に戻らないであろう。という予測が出ている中、じゃあいつ舞台が戻ってくるんだろう。いつ普段通りに仕事ができるようになるだろう。と不安になることが在るのは事実です。

 

感じるため、伝えるため、共有するための場が、パフォーマンスがなくなってしまっているのがやはり一番悲しくて、悔しいなあと思います。

 

________

 

じゃあ毎日うずくまって暗闇の中泣き腫らしているのか、というと、全くそうではありません。逆に、この時間を利用して自分で何ができるだろう、何がしたいだろう、と頭を回転させ、心と身体と相談しつつ、一日一日を踏みしめて生きてます。

 

この自粛期間中は、馴染みのあることも無いことも、色んな事に足を突っ込んでみたりみなかったりして。環境はだいぶ違えど、オンランでのダンスクラスが始まったり、ストリーミングで見たかったカンパニーの公演映像がみれたり、知らなかった筋肉トレーニングを試してみたり。他にも、読みたかった本が読めたり、健康的に睡眠が取れたり、他の語源を学んでみたり。質は日によってまちまちですが、毎日体調や気分に合わせながら体づくりをしたり、クラスをとったり、休んだり、リズムをつけて過ごしています。

 

狭いニューヨークのアパートでどれだけの動きができるのかというと、足音を気にしたり、音量を気にしたりしながら動かなくてはならないので、感覚的には45〜55%くらいしか体を動かせていない感覚。カンパニーのリハーサルもオンラインになったのですが、音のズレや画面がフリーズする、とかでユニゾンのパートを確認するのも結構難しかったり。

 

けれど、いつもよりもクラスが安かったり、無料で受けられるクラスや募金ベースのクラスがあったりするのは利点かもしれません。久々に見る顔や、画面越しに”一緒に踊っている”感覚を感じられるのは確かにありがたいし、嬉しいものです。

 

_________

 

”生きるって難しい”と思うんです。

 

毎日を噛み締めながら生きていくしかできない今が辛いですが、それでも毎日生きていることがありがたいと、そう自分に言い聞かせています。

 

早く、この状況が良くなるといいな。

 

元に戻るのは少し時間がかかるかもしれないけれど、自分ができることを。

過去でも先でもない今に在る、という事を考えながら、毎日を過ごしたいと思います。

 

_________

 

 

長めになりましたが、ちょっとでも、今の状況を過ごしている一人の例として、何か共通点があったり、共感できることがあれば幸いです。

 

どうかこの期間中、自分にも他の人にも、いつもより優しく接してみてください。

少しでも、穏やかな時間が流れることを願って。

 

 

まみこ。

 

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